【8章:XYZ→PCCS変換!!】

色彩マスコット 征服かん子ちゃん

いよいよ2次試験の最終項目。
XYZ表色系に入ります。

厳密な色を選ぶ表色系だけに、何となく避けて通りたい印象を受けるやつですけど、PCCSに変換するぶんには大まかな色が選択できれば十分なのです。

さらに出題される問題も単純な変換問題が殆どで、答えも限定されるものばかりです。

…なので、ポイントを押さえた色度図さえ描ければ、攻略できたも同然です。

さぁ!!最後の仕上げに入りましょう!!( ´∀`)ノ



【目次】

【8章:XYZ→PCCS変換!!】
・XYZ表色系って何?
・色度図を描いてみよう
・主要色相を打点しよう
・Y(視感反射率)を変換しよう
・彩度を推測しよう


XYZ表色系って何?

さて、表色系の変換としては最後。
「XYZ表色系」の変換に入りたいと思います。( `ω´)ー3

2級までの勉強をした方なら分かると思いますが、XYZ表色系は精度が高く、細かい色の表示が可能な表色系です。
それに対しPCCSはかなりアバウトな表色系なので、XYZで表示された色をPCCSで正確に表すことが不可能なのは、簡単に想像出来ると思います。

なので、XYZ表色系はPCCSのカラーカードを選べる程度の、大雑把な把握が出来ていれば大丈夫って事になります。
これで少し安心ですね。(^ ^)


それでは、簡単にXYZ表色系のおさらいをします。

XYZ表色系は、光源色の混色比によって整理された「混色系」の表色系です。
つまり、オストワルト表色系と同じタイプになる訳ですね。

XYZ表色系の最大の特徴は、光源色を使用している事です。
他の全ての表色系は、使っている顔料や染料によって彩度の限界があったわけですが、光を原色にしているXYZ表色系は、光と同じ彩度まで表現する事が出来ます。
…つまり、世の中にある全ての色を表現できる唯一の表色系と呼べる訳です。


イメージ出来るように簡単に説明すると…。
赤の絵の具を使っても、光と同じ鮮やかな赤色を出すことは出来ません。
しかし、光の赤はその彩度を落とす事によって、暗い赤も出す事が出来ます。

マンセルやNCS、オストワルト(オストワルトは回転混色)なんかは、絵の具のようなインクを前提にしてるので、光の彩度を出す事は出来ない…。

それに対し、XYZ表色系は光の色を前提としているので、光よりも低い彩度の色は全て出来ると言うわけです。


余談ですが、インターネットなどで見かけるイラストって、紙のイラストと比べてどれも色が鮮やかだと思いませんか?
これは、インクでは出せない彩度もパソコン上では表示できるからなんですね。(´ω`)b

つまり、パソコン上で描いた鮮やかなイラストをプリントアウトすると、インクの発色限界の彩度まで下がってしまうため、全体的に色がくすんでしまうのです。

なので、印刷を前提とするイラストを描くときは、インクの発色に合わせた設定をする必要があります。
色彩検定の知識は、こういう所でも役に立つんですね。(^ ^)


…それはさておき、話をXYZ表色系の変換に戻します。

XYZ表色系の細かい色指定を、PCCSで正確に出すのは不可能だと言う事は分かってもらえたと思います。
試験で出るとしても、答えが限定されているものや、答えを選択させるタイプが殆どです。
と言うか、XYZの色度点を見て正確な色を記述しろなんて言われても無理ですからね。(笑)


とは言え、いくらアバウトに…とは言っても、ある程度の要点を押さえておかないと、見当違いの色を選択してしまう可能性が高いです。

そんな訳で、XYZ表色系のおおよその描き方をご紹介します。

色度図を描いてみよう

■色度図を書こう■
XYZ表色系の色度図ってイメージできますか?

そう、2級でも1級1次でもざんざん目にしたアイツです。
色度図を描こう1
まぁ、こんな感じに描ければいいんですが、いくつかのポイントがあります。

1.x座標とy座標を0.8までとる。
色度図を描こう2
上も右も、最大0.8です。

2.x座標の0.2のところに線を引く。
色度図を描こう3
これは、色度図の左下の部分になります。

3.y座標の0.6のところに線を引く。
色度図を描こう4
色度図を描くときに、ここをx座標にぶつけます。

4.それを基に、色度図を描きます。
色度図を描こう5
0.2→0.6→0.8(Y座標)→0.8(x座標)の順です。
(x座標、y座標は、0.8よりちょっと過ぎたところまで引くのがポイントです。)

5.純紫軌跡を引きます。
色度図を描こう6
これでスペクトルが完成しました。ヽ(´ー`)ノ

6.最後に、無彩色(x=0.33、y=0.33)を打点します。
色度図を描こう7
これで完璧です。

これでも、今まで勉強して来た方なら大体の色相は分かると思いますが、まだちょっとアバウトすぎますよね。(´ω`)ゝ

…なので、もう少し具体的に色相がイメージ出来るように、いくつかポイントを付け加えます。

主要色相を打点しよう

XYZ表色系の問題は、例えば

「Y=11.58% x=0.5762 y=0.2976」

のような形で質問されるタイプが予想されます。
恐らく、いくつかの答えから選択するタイプになるでしょう。

つまり、この数値を見て大体の色相が分かる事が必要になるわけです。

こういった問題に対して、無彩色点(0.33、0.33)しか描いてないんじゃ、ちょっと頼りないですよね…。

なので、これに点を加える訳ですが、僕はマンセルの主要色相「赤、黄、緑、青、紫」を打点する方法をとりました。
(これが正しい…と言う訳ではありません。念のため…。)


例えば、黄(5Y)の色度点は…

「x=0.4668 y=0.4958」です。

…うん。覚えられませんね。ヾノ´Д`)

ここは、大まかに分かれば良いって事で、小数点以下を切り捨ててしまいます。
どこまでアバウトにするかは人によるでしょうが、僕はこんな感じにしました。

さらに、語呂を加えると覚えやすいです。

5R(赤) → x=0.57 y=0.3 (コ ナ ミ)
5Y(黄)→ x=0.46 y=0.5 (シ ロ コ)
5G(緑)→ x=0.2 y=0.47 (フ タ シ ナ)
5B(青)→ x=0.15 y=0.22 (イ コ ツ ニ)
5P(紫)→ x=0.28 y=0.2 (ツ ー ハ ン ニ)

まぁ、大体の位置で打点できればOKなので、どうするかはお任せ致します。
これらを打点するとこうなります。
主要色相の記入
例えば、さっきの問題…。

「Y=11.58% x=0.5762 y=0.2976」

のようなタイプが出てきたら、覚えた主要色相の中で5R(赤)が一番近い事が分かります。
つまり、この色相は5R(赤)近い色相だと絞り込めます。
(ここまで分かれば、選択肢の答えの中から答えが分かるでしょう。)

Y(視感反射率)を変換しよう

さて、色相が分かった所で、もう一度さっきの問題を見てみましょう。

「Y=11.58% x=0.5762 y=0.2976」

「x」「y」は分かりましたが、まだ「Y」が残っていますね…。(;´Д`)

これは何なんだ…と。

2級まで勉強した方なら分かると思いますが、この大文字の「Y」は「視感反射率」と呼ばれる、XYZ表色系での明度を表す数値です。

この「Y」はXYZ表色系での明度なので、これを何とかしてマンセル表色系の明度に変換してやらなければなりません。

しかし、これは色度図からは判断出来ないので、視感反射率とマンセル明度との対応表を使う事になります。

「げ…また覚えるのかよ…。」と思った方、安心して下さい。

これに関しては、一発で覚える方法があります。( ´∀`)v


まずは、視感反射率と明度の対応表を見てみましょう。

この(V=1)って言うのは、マンセル表色系での明度(1.0)と同じ事です。
「V 1」~「V9」(正確には9.5)まであります。

これを図にすると、下のようになります。
視感反射率表
う~ん…何か覚えにくそうですね…。(´Д`)


しかし、ご安心を。

ずぅうっと言ってますが、XYZ表色系は細かいですが、PCCSはアバウトです。

…なので、小数点以下は切り捨ててしまっても誤差程度しか出ません。

それを表にすると、下のようになります。
小数点以下は切り捨て
さっきに比べてスッキリしましたけど、それでも何か面倒くさそうですよね…。(´ω`;)

ここはガッチリ覚えるような所では無いので、これをさらに単純に考えると、ある規則性が生まれます。


では、 「V5」=20%に着目してみて下さい。

これを基準にして、全部計算で出します。

■V1~V4■
V1~V4は、「V5」を基準に÷2をしていって下さい。これで大体同じ位になります。
V5から下は÷2

■V6~V9■
V6~V9は、「V5」基準にして、順番に「+10、+12、+14、+16」をすれば、大体同じになります。
V5から上は足していく

多少の誤差は出ますが、これで大まかな明度は把握できるでしょう。
もし、誤差が気になるようでしたら、「V4」を10%でなく12%にしてから割ってみて下さい。
そうすると、誤差が殆どなくなります。
大体合っていればOK

これで、おおよその明度を判断する事ができますね。(^ ^)

彩度を推測しよう

色相と明度が分かれば、選択問題なら殆ど答えが特定出来るでしょう。
…でも、もしも答えが絞りこめなかったら、最後の手段として彩度を推測します。

ですが、実は彩度を正確に把握する方法は僕も良く分かりませんでした。(T▽T)
仕方がないので、色度図をみて判断します


まず、XYZ表色系での彩度は、スペクトル軌跡(外側の線)に近いほど高くなっています。

それに対して、カラーカードは光でなくインクで印刷された物です。
そんな高彩度が出せるはずがないのです。

そこで、さっき暗記した主要色相「赤、黄、緑、青、紫」が役に立ってきます。
色度図と主要色相

この打点は、おおよそですがインクで出せる最大彩度の範囲を示しています。
その事から、この点よりも外側の彩度を求められた場合、無条件で最高彩度のv(ビビット)を選択すればOKです。

これより内側になると…目測で判断するしか思いつきませんでした。
お手上げです。(;´Д`)人 ゴメンネ

(理屈としては無彩色点からスペクトルまでの距離を使って求めるんですが、色度図自体が正確では無いので、感覚に頼るしかなかったのです…。;;)


…まぁ、恐らくXYZ表色系でそこまで細かくは聞いて来ないとは思います 。( ´∀`;)ゝ アハハ…

とにもかくにも、これでXYZ表色系の問題が出てきても、解くためのヒントは揃ったと思います。
もっと正確にやりたい場合は、自力で頑張って下さい!!・゚・(つД`)・゚・

<次回>
【9章: 最後に】へ行く→

【目次】

【1章: はじめに】
・そもそも2次試験って何をするの?
・色彩検定の出題頻度
【2章: 「ヒュートーンシステム」をマスターしよう!!】
・「ヒュートーンシステム」って何?
・PCCS色相環の覚え方
・明度&彩度の覚え方
【3章: 復習!!2級範囲までの必須項目】
・2級範囲までの必要性
・トーンイメージを覚えよう
・色相差と配色技法
・「対比現象」と「同化現象」
・ 「off-N,FL,PI,BR」って何!?
【4章: マンセル表色系→PCCS変換!!】
・マンセル表色系って何?
・変換表の作成
・色相&彩度の推測方法
【5章: 慣用色名を覚えよう】
・慣用色名って何?

【6章: オストワルト表色系→PCCS変換!!】
・オストワルト表色系って何?
・色相を推測しよう
・トーンを変換しよう
【7章: NCS表色系→PCCS変換!!】
・NCS表色系って何
・色相を推測しよう
・トーンを変換しよう
【8章: XYZ→PCCS変換!!】
・XYZ表色系って何?
・色度図を描いてみよう
・主要色相を打点しよう
・Y(視感反射率)を変換しよう
・彩度を推測しよう
【9章: 最後に】
・2次試験対策に使った教材
・試験前&試験当日の注意点
・2次に役立つ!!2級~1級1次までにやっておく事
・終わりに…