【4章:マンセル表色系→PCCS変換!!】

色彩マスコット 征服かん子ちゃん

PCCSについてはマスターしました。
配色技法や色相&トーン差についても押さえました。

これで、PCCSのみで構成されている問題には対応する事が出来るようになりましたので、山場は越えた事になります。

ここからは、PCCSという範囲を超えて他の表色系との関係について理解を深めていきましょう。
ポイントさえつかんでいれば、マンセル表色系はPCCSに比べて、覚える事はグンと少なくなります。

独学ではそれを見つけるまでが大変なんですが、ここではそのポイントをご紹介いたします。

無駄を少なくし、効率よくマスターして行きましょう!!ヽ(´▽`)ノ



【目次】

【4章:マンセル表色系→PCCS変換!!】
・マンセル表色系って何?
・変換表の作成
・色相&彩度の推測方法


マンセル表色系って何?

さて…。前回まではPCCSと配色に関して説明して来ましたが、大体把握しましたか?(´ω`)

PCCSをしっかりと押さえておかないと、せっかく変換したのに間違える…と言う悲しい結果になっちゃいます。
…とは言え 、PCCSだけをマスターしても、他の表色系が出てきた時にお手上げです。


そこで、今回は「マンセル表色系→PCCS変換」を徹底的にやろうと思います。

2次試験の問題では、大抵どこかしらでマンセル表記で色を指定している問題があります。
しかも配点的にも高いケースが多いので、ここで間違うと合格点に到達する事が難しくなってしまいます。

なので、マンセルとPCCSの違いを理解して、臨機応変に対応出来るようにしていきましょう。(^ ^)


それではマンセル表記に関して、軽くおさらいしてみます。

◇ マンセル表記◇
H(色相) V(明度)/C(彩度)

(例)
4R 4.5/14.0 (赤色で明度4.5、彩度14)

と言った感じで記載されてます。


また、マンセル色相環は基本10色相で構成されていましたよね。

R(赤)YR(黄赤)Y(黄)GY(黄緑)G(緑)BG(青緑)B(青)PB(青紫)P(紫)RP(赤紫)

の10色相です。

この10色相の各色相をさらに10分割した100色相が、マンセル色相環となります。
ここまでは大丈夫ですね?(^ ^)

PCCSは24色相なのに、マンセル表色系は100色相…。
マンセル表色系は正確な色を伝える為に考案されたものだけあって、かなり細かく分割してある事が分かると思います。

それに比べて、大まかな色を伝えるPCCSは、かなりアバウトな感じですよね。(笑)


試験では最終的にPCCSのカラーカードから選択するので、マンセル色相は「PCCSと近似する24色相だけ」を覚えればいいって事になります。(ビビット以外は12色相)

では、PCCSとマンセルの対応表を見てみましょう。
PCCS&マンセルの対応表
(参考:【色彩検定1級2次問題集 真田めぐみ】)

さすがに全部を書き出すのは大変なので、v(ビビット)とb(ブライト)だけを抜き出してみました。(´Д`)

じーっと見ていると、PCCSとマンセル色表の明度が全く同じ事に気が付きます。

何ででしょう?

実はですね、PCCSの明度はマンセル表色系を元に作られているからなのです。
つまり、前のページで覚えたPCCSの明度表の数値を、そのまま使うことが出来ると言うわけです。
PCCS&マンセルの対応表(共通部分)
↑の明度が同じだと言う事に注目。

これで明度が共通してる事が分かって頂けたかと思います。

では次に 、vトーンとbトーンの各色相を見比べてみて下さい。
各色相の値は、全部同じだと言う事に気が付きます。
(※b以降のトーンでも、全部一緒です。)
PCCS&マンセルの対応表(共通部分2)
これにより、v1~v24に対応する色相を覚えてしまえば、それ以降のトーンにも対応出来ると言うことがわかります。

ちょっと分かりにくいかも知れませんが、 要は色相番号「2、4、6…」の偶数番号のマンセル値は、どのトーンでも同じになります。

つまり「v(ビビット)」の4Rも色相番号は2番ですし、「b(ブライト)」の4Rも色相番号2番になります。
「dp(ディープ)」トーンも、「lt+(ライト)」トーンも4Rの色相番号は2番と言うことです。

だから、「v(ビビット)」さえ覚えてしまえば、全部のトーンを覚えた事と同じになるって訳です。

…ここまで大丈夫かな?( ´∀`)

これで色相は「v(ビビット)」の24個を覚えれば大丈夫、明度はPCCSと同じなので問題無い事が分かりました。

……じゃあ、彩度はどうするのでしょう?

表を見ても彩度はトーンごとに共通してないし、これはやっかいそうですね…。(´・ω・`)

しかっし!!ヽ(`Д´)ノ

彩度に関しては、最高彩度(つまりvトーンの彩度)を覚えておけば、計算によって近似した彩度を求める事が出来るのです。
けっこうな誤差が出ますけど、PCCSはそもそもアバウトな表色系なので、誤差範囲内(類似トーン以内)に入ります。

このやり方は、次の項目で詳しく説明しますね。

ここでは、「色相はv(ビビット)の24色相を覚え、 明度はPCCSと同じで、彩度は計算によって求める。」

と言うことを覚えておいて下さい。
これがマンセル変換を行うための流れになります。

それでは、流れが分かったところで変換表(v24色相)の作成に移りたいと思います。

変換表の作成

では、ここからは具体的な覚え方に入ります。

まずは、PCCSに近似する「v(ビビット)」の24色相をキッチリ覚えます。
「RP」や「Y」などの色相に関しては後で付け加えますので、今は考えなくてOKです。
先に頭の数字だけを覚えてしまいます。

色々と調べていた時に、語呂で覚えると覚えやすいと言う記述を目にした事がありましたが、語感が良いのでオススメします。

(以下のは、僕が覚えてた語呂です。)
語呂で覚える
「3,8,3,9」の所で改行してありますが、これは必ずやって下さい。
彩度を覚える時に覚えやすいように配置してあります。

語呂の方は、自分で好きなように決めてくださいな。(笑)

見やすいように分割し、彩度を記入します。
その前に、24個の数字の羅列は見にくいので3分割します。
語呂で覚える2
これで少し見やすくなりました。

ここから彩度を記入していきます。
まずは、「v(ビビット)」トーンの彩度を確認してみましょう。
マンセル記号(彩度に注目)
パッと見た感じですが、かなり同じ数字がまとまってある印象がありますね。
1つずつ順を追って説明していきましょう。


まずは「v18~v23」の「11.5」に着目して下さい。
1番多くの数がまとまっているので、ここから埋めていきましょう。
語呂に彩度を記入1
上の図のようになります。

この11.5の範囲を中心に、「左に-1.0」「右に+1.0」をすると両端が埋まります。
語呂に彩度を記入2
こんな感じです。

実は最初に3分割したのは、「+1.0の範囲」と「+0.5の範囲」を 分けるためにやったのです。


次は、彩度「10.5」の隣を埋めていきましょう。
語呂に彩度を記入3
真ん中の数値が10、両サイドの5を足しても10…だから「10.0」と覚えます。

そして、ここを基点として0.5ずつプラスしていくと、こんな感じになります。
語呂に彩度を記入4

残りの部分は、以下のようにすると覚えやすいです。
語呂に彩度を記入5
「4」と「4」の間までが、彩度14.0。
こう覚えておけば、どこまでか迷わなくなると思います。

そして、この彩度「14.0」を基点にして…。
右左に0.5をマイナスすると、残りも埋まります。
語呂に彩度を記入6
これで、各色相の彩度が分かりました。

彩度を記入したら、見やすいように今度は基本色相に分割していきます。
これは、数値が10を超えたら色相が変わっていると言う事になるので簡単ですね。

語呂に色相を記入

完成~♪ヽ(´ー`)ノゎーぃ

これで、ほぼ全てのマンセルとPCCSの問題に対応する事が出来ます。

色相&彩度の推測方法

さて、残りは彩度ですが、これは最高彩度を覚えておけば計算によって他のトーンにも対応出来ると言いました。
今度は、そのやり方に行ってみましょう!!(´ω`)ノ

具体例として 、ここではマンセル色表の4Rを例にします。
表を見ると、4Rの色相番号は2番(左から2番目)、最高彩度は14.0ですね。
完成図
もし、問題で彩度11.5と言われていたら、
「問題の彩度/最高彩度」で割り算をしてあげます。

ここでは「11.5/14.0 =0.82」…となるので

これを10倍してやると、8.2…となり、彩度は8に近い事が分かります。

明度&彩度表上の図を見てみると、色相番号2番で彩度8である「bトーン」か「dpトーン」から選べばいいって事が分かると思います。

これだと少しピンとこないかも知れませんので、簡単な問題をやってみましょう。

(問)
「5R 3.8/10.8」をトーンで表そう。

あれれ…??何か変ですね…。

小数点も色相もズレてるし…って思ったかも知れませんが、安心して下さい。
PCCSはマンセルに比べてアバウトですから、もっとも近いものを選んでいけばいいのです。


<手順1>
「5R」は、PCCSの色相で何番なのかを調べる。
マンセル変換表
まず、「R」の範囲は「4、7、10」である事が分かります。

4だと色相差は1。7だと色相差は2。10だと色相差は5ですね。

…つまり、一番近似している4を選択するのがベターだと言うことが分かります。
4Rは左から2番目なので、PCCSでの色相番号は「2:R」になります。

これで色相が分かりました。


<手順2>
次に明度です。

問題では、3.8と書いてありますので、PCCS明度表の「2」の中から、3.8に近いものを探します。
明度&彩度表2
表を見てみると、明度3.5の「dp2」と明度4.0の「g2」が近い事が分かりました。
これで2つに絞れましたね。

<手順3>
明度で判別出来なければ、最後は彩度で判別します。

問題では、彩度は10.8と書いてありますので、最高彩度で割りましょう。
マンセル表から、「R」の最高彩度は14.0になっています。

これを割る。
10.8/14.0 = 0.77…

これを10倍してやると、7.7…となり、おおよそ8の彩度だと分かります。

上の表を見ると「dp2」は彩度8「g2」は彩度2です。

この事から、 「5R 3.8/10.8」「dp2」である…と言うことになるわけです。(´ω`)b
あとは、「dp2」のカラーカードを切って貼り付ければ完了です。

…分かりましたか? (^ ^;)
文字にすると色々やってるように見えますが、一度順を追ってみると、大して難しくない事が分かりますよ。


ちなみに、ここまでやった事を総括すると下のような物が作れます。
試験で書いた図一覧
これは、試験当日に僕が書いたものと全く同じタイプです。
試験開始と同時に、真っ先にこの表を全部書く事から始まります。(15分前後で書けると◎)

この後にやるNCSやオストワルトに関する表は、出題された時に書く事にしていました。

これは PCCS色相環、明度&彩度表、マンセル色表、トーンイメージ、色度差の表が揃っているので、頭の中で考える手間が激減しますし、目で見えるので、うっかりミスも少なくなりますよ。

書く書かないは自由ですけど、これらを迷わず書けるレベルにまで達していないと、合格する可能性は限りなく0になります。

逆に言えば、これが書ける段階まで行った人は、合格の可能性はあるって事です。ヽ(´ー`)
例えば2007年と2008年の問題は、この範囲の知識で全問正解が可能です。
(文章問題に関しては別ですが…。)


<次回>
【5章: 慣用色名を覚えよう】
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【目次】

【1章: はじめに】
・そもそも2次試験って何をするの?
・色彩検定の出題頻度
【2章: 「ヒュートーンシステム」をマスターしよう!!】
・「ヒュートーンシステム」って何?
・PCCS色相環の覚え方
・明度&彩度の覚え方
【3章: 復習!!2級範囲までの必須項目】
・2級範囲までの必要性
・トーンイメージを覚えよう
・色相差と配色技法
・「対比現象」と「同化現象」
・ 「off-N,FL,PI,BR」って何!?
【4章: マンセル表色系→PCCS変換!!】
・マンセル表色系って何?
・変換表の作成
・色相&彩度の推測方法
【5章: 慣用色名を覚えよう】
・慣用色名って何?

【6章: オストワルト表色系→PCCS変換!!】
・オストワルト表色系って何?
・色相を推測しよう
・トーンを変換しよう
【7章: NCS表色系→PCCS変換!!】
・NCS表色系って何
・色相を推測しよう
・トーンを変換しよう
【8章: XYZ→PCCS変換!!】
・XYZ表色系って何?
・色度図を描いてみよう
・主要色相を打点しよう
・Y(視感反射率)を変換しよう
・彩度を推測しよう
【9章: 最後に】
・2次試験対策に使った教材
・試験前&試験当日の注意点
・2次に役立つ!!2級~1級1次までにやっておく事
・終わりに…